アイデア会議ファシリテーションのコツ・依頼相談|株式会社ウサギ 高橋晋平

20 / 03 / 12

アイデア発想ファシリテーターの高橋晋平です。

社内会議室 / オンラインなど様々な形式で、各業界の企画アイデア会議の設計や伴走、ファシリテーションなどをお手伝いいたします。

アイデアを拡散して量を増やすことが目的のブレスト(ブレーンストーミング)の実施なども、お気軽に承っております。
高橋晋平の経歴と、お問い合わせ先は→ こちらの記事をご覧ください。

※高橋晋平の、アイデア発想法に関するTEDトーク

 

まずは、アイデア会議やブレーンストーミングに関するいくつかのコラムをお読みください。


■アイデア会議で結果を出す
2つのポイント

 僕はアイデア会議が大好きです。いろいろな個性を持ったメンバーで集まって、同じお題についていろいろな考えを自由に言い合うのは最高に楽しいものです。
 結果を出すアイデア会議をするために、大事なことを2つ紹介します。

 1.みんなで集まってアイデアを考えるときは、参加メンバーは必ず事前に何を話し合う会議なのかを確認し、アイデアを事前に考えて持ち寄って行います。もし、何の会議か知らされず、何も考えずに集まると、1つ目の具体性のあるアイデアがなかなか発言されず、最初から会話が停滞してしまいます。まずは誰かがじっくり考えてきた1つのアイデアをきっかけに意見交換を始めると、アイデアがどんどん増えていきます。ここで大事なのは、みんなが考えてきたアイデアを順番に品評することではなく、「新しいアイデアをたくさん思いつくこと」です。考えてきたアイデアを全部丁寧に共有することが目的ではなく、議論が盛り上がるための材料を持ち寄るという意味合いが大切です。

 2.参加者全員が盛り上がって元気よくどんどん発言しなければならないということは全くありません。「もっと全員盛り上がって発言しようぜ!」はNGワードです。1人1人が得意な参加スタンスを尊重します。例えば、会議中に全く話さず、黙々とメモを取りながら熟考し、最後に1つのアイデアを言う人がいても構いません。全員が快適にアイデアを考えられる進め方をしましょう。

 他にも細かいテクニックはいろいろありますが、結局アイデア会議を上手くいかせる一番のコツは、アイデア会議を大好きでいることです。自分だけでなく、参加者全員がそう思える環境を作りましょう。

 

■アイデアを考えやすい道具は、人それぞれ全く違う

 2020年に始まったコロナ禍をきっかけに、アイデア会議もリモートでやることが多くなりました。アイデア会議の設計と進行をする仕事をしている僕は、ある会議でアイデアを考えながら書き込むWeb上のツールとして、Googleスプレッドシートというものを提案しました。全員がオンラインで同時に書き込める、Excelのような表形式のツールです。

 「マス目上の表の形でアイデアを書いていくと、アイデアが広がりやすいですよ~!」などと言いながら会議を進めていたら、参加者の1人が「表に書いて考えても全然思いつかない」と言い出したので、僕は「発想を柔軟にしましょう!」みたいなことを言いました。するとその方が、「私いつも、Web画面でふせんを貼ってアイデアを書く、miroっていうものを使っていて、それ考えやすいですよ。」と言いました。そこで僕は、「じゃあ、1回それでやってみましょうか!」と言って、全員でmiroを使ってアイデア会議を始めたところ、僕自身が何もアイデアを思いつかなくなりました。当時初めて使ったmiroの操作に戸惑うばかりで、緊張して、アイデアを考える余裕がなくなってしまったのです。

 この経験から、自分が使いやすいと思っている発想法やツールを人に押し付けることがいかに無意味かを知りました。リモート会議だとしても、紙にアイデアを書いて画面に見せる方法が一番やりやすい人もいるのです。アイデア会議は、1人1人がそれぞれ考えやすい方法で参加できる自由さを作ることが大切だということを学んだ失敗談です。

 コロナ禍になり、リモートでアイデア会議やセミナーをやり始めた最初の数か月は、緊張しまくりでボロボロでした。リモートでの対話が上手くなったとき、自分にはまだ新しい成長の余地があったのかと、嬉しくなりました。

 

■あなたの発想脳は、先行型? 後攻型?

 アイデアの考え方として、「先攻」が得意な人と、「後攻」が得意な人がいます。

 先攻型は、自分から思いついた案をどんどん先に言える人です。先攻型の人が最初に出すアイデアは良いアイデアである必要はなく、みんなのアイデア出しのきっかけになるような、サッカーの最初のキックオフのような役割です。良し悪しなど特に気にせず、最初にアイデアを放り投げられる能力は貴重です。そこにツッコむような形で誰かがいいアイデアを思いつくことができたら、最初のパスが良かったということになります。サッカーで言ったら「1アシスト」です。

 後攻型は、誰かの案を聞いて、それに対して別の何かを思いつくのが得意な人です。もちろん人のアイデアを批評するだけでなく、そこから発展的なアイデアを考えられる能力を持っているということです。完全な後攻型で、自分一人で最初のアイデアを考えるのが不得意なのに、人のアイデアを聞いて、それをきっかけにして考えたアイデアがことごとく秀逸である人もよくいます。これもすごい能力です。

 先攻型と後攻型、どちらが偉いということはもちろんなく、両方のタイプが混じってアイデア会議をすると次々にアイデアが生まれます。あなたは、先攻と後攻、どっちの技を磨きたいですか?

 ちなみに、アイデアを代案なしで次々否定するだけの人は、味方のパスをカットして敵に回しているようなものです。

 

株式会社ウサギ代表の高橋晋平が御社の各種部門のアイデア会議や企画チームビルディングに伴走して、メンバーの皆様がどんな場面でもアイデアをあらゆる方向に発想できるようになるお手伝いをいたします。
お問い合わせは、以下のフォームまでお送りください。

https://www.secure-cloud.jp/sf/1545232090GAeHlkJK

 

※参考記事 アイデア発想術 77のリスト

https://note.com/simpeiidea/n/n6414e7457a4f